2018/03/12

医学部で使う教科書は、往々にして分厚いです。その分厚い教科書を何冊も持って大学と家との間を毎日往復します。
中々の拷問ですね。肉体と鞄は日々ダメージを蓄積していきます。入学を機に大きめのリュックを購入したのですが、解剖学の期間に私のリュックはお亡くなりになりました…
こんな生活を続けると決して若くない私の体力では耐えられない!ということで、試験に持ち込みが許可されている教科書を除いて、私は教科書を電子化(いわゆる自炊)し、ipadに入れて持ち運んでいます。
それなりに手間はかかるのですが、何冊もの教科書を手軽に持ち運べるため、かなりおすすめです。
①教科書の裁断
②スキャン
③OCR処理
教科書の裁断
まず表裏の表紙と背表紙を力付くで剥がします。
その後にスキャンするページを20ページずつぐらいに分解します。糊付けされている部分を裂くように剥がしていきます。
この際にスキャンするページを破らないように注意して下さい。
剥がし終わったら、教科書を1枚ずつ完全にバラします。この際に裁断機を使います。
この時、切り落とす部分は多めにしましょう。少しでも糊が残っていて分解されていないページが残っていると、スキャンがうまくできませんので、注意して下さい。
スキャン
プリンタ複合機の場合だと1ページずつ手作業で行う必要があるので、紙送り機能のついた独立型のスキャナーを使っています。
それでも一度に40枚程度のスキャンが限界ですが、自動でスキャンされるので何か作業をしながらでも全く問題ありませんので、私は授業のレジュメを見ながら作業しています。
OCR処理
スキャンしたデータはあくまでも写真データなので、そのままでは文字認識できず、文字検索もできない状態です。
スキャナー自体にもOCR機能は付いているのですが、スキャンのページ数が増えると文字化けが起こるので、必ずソフトを利用しています。
認識精度はほどほどですね。感覚的には50〜60%程度の正確性でしょうか。それでも、他のソフトよりは認識率が高かったです。
OCR処理を行い、pdfとして保存すると作業は完了です。パソコン上でもタブレットのpdfリーダーアプリでも教科書を読むことができます。
終わりに
最初は時間がかかっていましたが、今はもう手馴れたもので、一般的な教科書なら1時間もあれば自炊できるようになりました。
また、最初は教科書を裁断するのに心理的に抵抗がありましたが、重くて持ち運ばずに本棚の肥やしになって活用しないままよりはマシだと割り切ることにしました。
もちろん本好きな人もいるので気の進まない人もいるかもしれません。本の方が勉強効率が良いという人もいるでしょう。
それでもタブレット端末やクラウドサービスが普及しまくっている今、活用しないのはもったいないです。
文明の利器をフル活用して勉強する。そんな医学生って格好良くないですか?
次回は実際に使っている機材を紹介しようと思います。