2018/03/12

そういう人々は「医学部崩れ」と揶揄されます。医療系学部には医学部崩れが数多く棲息しています。私もそのひとりでした。
問題は医学部に行けなかったことを引きずり続ける人です。
仮面浪人を企てるのもこのタイプの人が多いですね。
でも、ちょっと待って下さい。世の中には一般受験以外にも国立医学部に進学する方法はあります。そう、編入試験です。
編入試験を利用して医学部を目指すにあたり、医学部崩れの方々には一般入試に代えがたいアドバンテージがあります。
在学中でも受験可能な大学がある
学士編入試験の多くは大卒者や大卒見込者を対象としています。しかし一部の大学では二年次在学以上で編入試験を受けることができます。
2018年現在では群馬大学、筑波大学、大分大学です。
受験資格に単位要件があるのはネックかもしれませんが、試験日が重複しない限りは全て受験できるため、一般入試の一発勝負を苦手としている方には検討をお勧めします。
もちろん狭き門ではあります。例えば群馬大学では編入生を15人受け入れていますが、そのうち在学中に合格した人は1人いるかどうかです(詳しくは各大学のホームページを参照してください)。
それでも在学中に編入できる可能性が年3回あるというのは捨てがたいのではないでしょうか。
とりあえず2年次に受けてみて、手応えを見てから対策をしても良いかもしれません。
大学の講義がそのまま編入試験対策になる
編入試験の試験科目は生命科学と英語が中心となります。特に医療系や理系の大学に進学した場合、普段の講義がそのまま試験対策となります。
生化学、分子生物学、生理学、免疫学、統計学など、独学で勉強するのはハードだと思いますが、その道のプロの講義を聞けて質問できるのは大きなメリットです。
決して安くない授業料を払っている以上、今の大学を徹底的に利用しましょう。
今の大学で勉強を頑張るモチベーションになる
前述したように、在学中の学生の受験資格として単位数が定められています。単純に卒業要件を満たすだけの最低単位数だと受験資格は得られません。
必要な授業が増えるのは負担ですが、編入試験を受けられるなれば医師になるチャンスが増えます。
また、編入試験では成績証明書を提出するので、少なくとも面接の時点では参考にされているはずです。当然ながら少しでも良い成績を残すほうが印象は良くなります。
センター試験対策をする必要がなくなる
そもそもセンター試験が苦手という人もいるでしょう。私も記述式の試験では優秀な成績を修めている人がセンター試験でしくじるというケースはたくさん目にしてきましたし、実際にセンター試験の成績が足を引っ張って志望校を変えた、あるいは不合格に終わったという方もいるはずです。
しかし、編入試験はセンター試験と無関係です。もちろん各大学で年に一度の試験しかないのは変わりませんが、国立の医学部を受けるに当たって「センター試験で試合終了」という絶望的な状況に陥ることは100%ありません。
センター試験の形式もいろいろ変わっていくようですし、単にセンター試験は自分に合わなかったものと見切りをつけて、編入試験での合格を目指すのも悪くない選択肢ではないでしょうか。
終わりに
私の場合、浪人したのに医学部に合格できなかったことは大きなコンプレックスでした。
そのコンプレックスは10年を経て解消されましたが、編入試験がなければ医学部には入れなかったでしょう。
今こうして医学部で生活できているのは本当に幸せです。
医学部への思いが燻っている新大学生は、編入試験を検討してみてはいかがでしょうか。